あなたはスマートフォンでどのようなことをしていますか?メール、SNS、ウェブ検索、写真、LINEは多くの人にとって必須の機能かと思います。マッチングアプリや動画配信サービス、ゲームなどを使用している方も多くいるのではないでしょうか?
多くの個人情報、ときには仕事関連の情報も保管されている、スマートフォン。しかし、知識不足や、面倒なことが原因で、多くの人が情報漏洩やプライバシー侵害のリスクがある状態でスマートフォンを使ってしまっているのです。
スマートフォンの安全性を確保するためのヒントをご紹介します。
スマートフォンの画面ロックを設定する
スマートフォンを長時間使う方は、画面ロックをかけないほうが楽ですよね。使う度、暗証番号を入力したり、ロック解除のパターンをなぞったりすることは、スマートフォンをしょっちゅう見る方にとって手間に感じてしまうかもしれません。
しかし画面ロックは、あなたのスマートフォンの最初の防衛線で、玄関の鍵をかけることと同じなのです。ロックがかかっていないと、誰もがあなたの家に侵入し、あなたにとって大切なものを盗むことができてしまいます。
ヘビーユーザーの方も、画面ロックをオンにしておくことをおすすめします。暗証番号は6桁以上のものを設定し、指紋や顔などの生体認証も有効にしましょう。
多要素認証を設定する
多要素認証が提供されているすべてのアカウントにて、必ずこのセキュリティ対策を有効にしましょう。多要素認証を設定すると、そのアプリやアカウントにアクセスするには、パスワードに加え、SMS、メール、認証アプリのいずれかでコードを受信する必要があります。
多要素認証は、あなたのスマートフォンにアクセスできる人がいると、その人もコードを受け取ることができてしまうので、セキュリティが確実に保障されるとは言えません。しかし、あなたのデータを保護するために取るべきの重要なステップであることには変わりありません。あなたのデータと攻撃者の間にできるだけ多くのステップを置くことに越したことはありません。
通信を暗号化する
一般的なスマートフォンのほとんどは、暗号化技術が内蔵されています。しかし、あなたのスマートフォンにて提供されている暗号化技術の上に、さらに暗号化層を追加したい場合は、仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用しましょう。VPNは、スマートフォンと接続しているネットワーク間の通信を暗号化し、あなたのデータを保護します。
信頼できるアプリのみインストールする
新作のゲームをダウンロードしたい気持ちはわかりますが、ダウンロードする前に十分に注意する必要があります。アバストでは2021年、海賊版ゲームを標的としたマルウェアを確認しました。「Crackonosh」と呼ばれるこのマルウェアには、Moneroのコインマイナー(暗号資産をマイニングするため、ユーザーのシステムを悪用する機能)が組み込まれていました。
また、ゲームを通してCookie情報、ユーザー名、パスワード、および金銭情報を盗む「BloodyStealer」 というマルウェアも発見されています。そのため、アプリは信頼できる提供元よりダウンロードしましょう。また、あまり知られていないアプリは少し調べてからインストールし、誤ってスパイウェアをダウンロードしないようにしましょう。
アプリのアクセス許可について考える
スマートフォンのアプリは、正常に機能するために、アプリ外の特定の情報をアクセスすることを求めてくることがあります。サイバー犯罪者は、このアクセス許可を利用し、必要以上の情報を収集する可能性があります。アクセス許可は、むやみに「OK」をタップするのではなく、アプリが機能するために本当に必要な情報なのか考えてみましょう。たとえば、Google マップは間違いなくあなたの位置情報をアクセスする必要がありますが、ゲームアプリがあなたの写真にアクセスする必要がありますか?
リンクをクリックする際は慎重に
フィッシング詐欺は増加傾向にあり、2021年6月から10月にかけて、一般ユーザーがフィッシング詐欺に遭うリスクは20%増加しています。フィッシングは、ソーシャルエンジニアリングを利用し、マルウェアをインストールさせる悪意のあるリンクをクリックするよう誘導するか、パスワードやログイン情報などの個人情報を渡すように仕向けます。
サイバー犯罪者があなたを狙う方法として、あなたの知り合いを装ってフィッシングウェブサイトへのリンクを送ることがあります。リンクをクリックする前に、リンクの送付元が本当にあなたの知り合いであることを確認したうえで、慎重に判断しましょう。たとえそれが上司や配偶者、親からのように見えても、電話をかけて確認するか、他のメッセージアプリで連絡してみましょう。
これらのステップは手間に感じるかもしれませんが、より安全な習慣を身につけるのは簡単です。スマートフォンは、私たちの脳の延長線上にあるようなものです。信頼できない人は入れないようにしましょう。