ここ数年、Googleが「脱Cookie」を発表したことなどにより、インターネットCookieへの注目が高まっています。アバストでも2022年5月にCookieに関する調査を日本国内のオンラインユーザー1000人に実施しました。この記事では、調査結果やCookieのリスクについてより詳細に解説します。
インターネットCookieについておさらいしたい方は以下の記事をご覧ください:
クッキーは良い?悪い? ― インターネットのクッキーを徹底解説
約9割の日本人がCookieをよく理解していない
今回の調査によると、約8割(84%)の人が「Cookieを有効にしますか?拒否しますか?」などのメッセージを見たことがあるものの、Cookieが何であるか「よく理解している」と回答した人は13%にとどまりました。大多数は、Cookieを「聞いたこと・見たことはあるが、よくわからない」(42%)、もしくは「大まかなイメージはある」(41%)と回答しています。
Cookieを普段許可、もしくは拒否しているかについて聞いたところ、ポリシーを読んで許可・拒否の判断をしている人は、Cookieに関するメッセージを見た回答者のうち約35%にとどまりました。
Cookieを許可・拒否する理由は?
Cookieを普段許可している人にその理由を聞いたところ、「ウェブサイトのコンテンツをすぐ閲覧するため」が半数以上(54%)を占めていました。また、4人に1人(25%)「あまり深く考えずに許可している」ことも明らかになりました。
Cookieを普段拒否する人に関しては、半数近く(49%)が「情報を収集される可能性を危惧している」と回答しています。Cookieには利便性とプライバシーリスクの二面性があるだけに、Cookieに対する意識が個人によって大きく異なることがわかりました。
Cookieによるプライバシーリスク、半数以上が認識せず
さらに、Cookieの不適切な管理がプライバシーリスクをもたらすことについても、半数以上(56%)が知らなかったと回答しています。全体的にCookieは認知されているものの、その利点およびリスクに対する理解が浸透していないことが明らかになっています。
Cookieのプライバシーリスクとは?
Cookieにより収集されている情報は、それ自体では個人を特定できないとされていますが、第三者が断片的でも一致するデータを持っていれば、特定することは可能になってしまいます。特にヨーロッパでは企業が膨大な行動データを使い個人をプロファイリングすることで、将来的に人権侵害や搾取が行われることへの懸念が高まっています。
日本では、2022年4月1日に改正された個人情報保護法で、このような情報は「個人関連情報」と定義され、第三者に渡った場合に個人を特定される可能性があるなら「本人の同意」を得ることを企業に義務付けました。とはいえ、この第三者に個人を特定する能力があるかを判断するのはグレーな部分も多く、Cookieの利用許可をきちんと考えながらインターネットを利用することが重要なのです。
Cookieへの対応方法
ウェブサイトを訪れた際に出てくるCookieの利用に関する許諾メッセージは、複数の異なるタイプのCookieの許可を選択できるようになっています。早くページを見たい、という気持ちを抑えつつ、企業などの第三者がどのようにそれを使うのかについてはきちん理解した上で自身が決めていくという、能動的な姿勢が重要です。
また、悪質なCookieを阻止するなど、プライバシー保護をサポートするツールをインストールしておくこともおすすめします。アバスト 無料 アンチウイルスなどのウイルス対策ソフトはもちろん、アバストオンライン セキュリティ&プライバシーのような無料ブラウザ拡張機能を利用すれば、トラッキング対策やプライバシー設定の簡素化することができます。さらに、アバスト ブリーチガードを利用して、あなたの個人情報がダークウェブに流出していないか確認し、プライバシー保護を強化することができます。
調査結果の全文はこちらよりご覧いただけます。