ロボット型掃除機にスパイ行為をされていませんか? 吸い込んでいるのはゴミだけとは限りません

Gonzalo Torres 28 9 2017

お使いのロボット型掃除機や一部の家庭用電化製品は、個人データを山のように収集できるということ、ご存知でしたか? 以下、専門家からのヒントをご活用ください。ご自宅のプライバシーを守ることも大切です。

次のような場面を想像してみてください。ある日、たまたま日中に家に戻ったら、自分が仕事に出かけている間に家事をしてもらうために雇った掃除婦のおばさんが、寝室の写真を撮っていました。当然、「何をしているの?」と掃除府に尋ねると、

「ああ、これですか? お宅の中の様子を写真に撮って、街の大きな店に送ることにしたんです。」と言いながらスマートフォンでベッドの写真を撮り、メールで送信してしまいました。

さて、どうしますか? その場でクビにしますか? 説明を求めますか? それとも、単に肩をすくめて、WiFi パスワードを紙に書いて渡しますか?

ルンバの問題を解決する

この質問にどのように答えるかによって、大ヒットした家庭用掃除ロボット、ルンバの製造元である iRobot が大手小売企業 (Amazon、Apple、そして Google の親会社の Alphabet など) と、ユーザーの「家の詳細なマップ」を共有する契約締結に向けて協議を進めているというニュースに対して、その人がどの程度懸念を抱くかが明らかになります。

この発表の後に、マーケティング担当者が悪夢で見るような一般消費者からの怒涛のような批判と怒りの渦が巻き起こり、訂正 (iRobot はユーザーの家の間取り図を小売企業に売るのではなく、無料で共有するとのこと — それなら、多少は安心?)、そしてより詳細な説明 (ユーザーの家の詳細情報を他社と共有する場合は必ず事前にユーザーの承諾を得ることを、iRobot の CEO が公の場で表明しました — これでさらに安心感が広がりました。条件を慎重に読んで弁護士と相談した上でなければ誰も「同意」をクリックしたりしないでしょうから) が行われました。

実際のところ、ルンバはユーザーについて何を知っているのでしょうか?

ご自宅でお使いの掃除用ロボットを不審そうに横目で見ている方や、購入を考えていたけれど保留にした方は、どのようなスパイ行為が行われる可能性があるのかはっきり知りたいと思われるに違いありません。

  • 家の中の写真を撮られるのでしょうか? そうだとも言えます。機種によって異なります。ルンバ 900 シリーズは自分がどこにいて、どの方向に進めばよいかを知るために、家の中の画像を作成します。iRobot の CEO は、この画像はいわゆる写真ではなく、「白黒の点からなる模様」のようなものであることを知ってほしいと述べています。重箱の隅をつつくつもりはありませんが、これは「写真」の婉曲表現のように聞こえなくもありません。

  • ユーザーの詳細情報を保存したり、送信したりしますか?多少は保存し、多少は送信します。同社によると、上述の 900 シリーズはマッピングと移動のデータと、「写真」ではない白黒の点の模様をロボット本体に保存し、WiFi 対応の全機種は使用状況データ (画像は含まれない) をクラウドに送信します。最もベーシックな機種を除き、現在販売されているルンバ シリーズのロボットはすべて WiFi に対応しています。
  • これらのすべてのデータは、いったい何のために必要なのでしょうか?家具の配置などの家の間取り、掃除をする頻度と掃除にかける時間など、ルンバは埃を吸い取るのと同様に個人データも収集します。データの一部は純粋に作動が目的です。例えば、ロボットは床全体を掃除するために、床の大きさを知る必要があります。また、ユーザーのための参考情報もあり、ユーザーのスマートフォンに送信されます。現時点で分かっている概要は以上です。

お使いのロボットは、ご自宅の床に掃除機をかけているだけでなく、スキャンもしているのです。

それでは、どのような問題が発生する可能性があるでしょうか?

私は今、テクノロジーライターとして自分自身に有利な記事を書こうとしているわけではありませんが、個人的には、私の家を掃除できる (そして階段を転がり落ちることがない) ロボットが存在するのは驚くべきことだと思っています。

このように感じているのは私一人ではないでしょう。非常に多くの人がもう二度と自分で掃除機をかけなくてよいんだと思い、喜んでいますが、将来その代償として、ロボットの購入費用に留まらず多くのコストを支払うことになる可能性について考えている人はあまりいません。今のところ。

現在、考えられるのは以下のような事柄です。

  • ルンバはどの部屋が子供部屋であるかが分かります。Gizmodo が述べているとおり、ルンバがぶつかるおもちゃがたくさん置かれている部屋です。ルンバは最も手間がかかる部屋が分かっています。それはキッチンですか? つまり、頻繁に料理をしていることも分かりますね。バスルームの床からは、どのような情報が得られるでしょうか? ルンバには分かっています。ルンバは多くのことを知っています。
  • ルンバはご自宅に関する情報を他人に伝えることができます。Amazon、Apple やその他の大手小売企業が家庭用ロボットと手を結ぶことに前向きである理由は、ユーザーが何を持っていて、何を持っておらず、何を持つべきかについてあらゆることが分かる可能性があるからです。ユーザーの居間に家具がわずかしかない場合は、オンラインでソファの広告を頻繁に見る必要があるかもしれません。繰り返しますが、お使いのロボットは床に掃除機をかけているだけではなく、スキャンもしているのです。
  • ハッカーも、もちろん関係してきます。ユーザーの友達であるロボットは、ご自宅の WiFi を通じてクラウドにデータを送信しますが、その家庭用 WiFi に適切なセキュリティ対策が施されていなければ、十分な技術的ノウハウを持った誰かが、ご自宅の中の様子が詳細に分かるマップを入手する可能性があります。

落ち着いて、ロボットをコントロールしましょう

さて、ここまででプライバシー、セキュリティ、便利さがぶつかり合う場所がどこかを考え、それが電気掃除機であることが分かったわけです。それでは、どうしたらよいでしょうか?

自分自身と個人データを保護するために実行できることがいくつかあります。以下の対策をお試しください。

  • 低価格帯の機種を購入する。低価格製品は Wi-Fi に接続できません。ご存じのとおり、床に掃除機をかけるだけです。
  • 多機能の上位機種を購入し、iRoom Home アプリでクラウド共有機能を無効にする。これにより、上位機種を下位機種に変えてしまい、備えているすべての機能は発揮しないことになりますが、床掃除ができることに変わりはありません。
  • お使いのルーターで MAC アドレス フィルタリングを設定する。これにはちょっとした技術的な知識が必要になりますが、以下に要点をかいつまんで説明します。インターネットに接続するあらゆるデバイスには固有の Media Access Control (MAC) アドレスがあります。この MAC アドレスのリストをルーターに提供し、リストにないものはシャットアウトするよう命令するのです。こうすると、ご自宅にある Wi-Fi 対応の電化製品はインターネットに接続できなくなります。ルーターの使用説明書を確認してみてください。読んで損はありません。
  • ホーム ネットワークに脆弱性がないかスキャンするアクセス ポイントを閉じてしまえば、ハッカーはほとんど何もできなくなります。弊社の WiFi の検査機能は 2017 年のアバスト製品すべてに組み込まれており、ルーターのパスワードが弱い場合や、ファームウェアに脆弱性がある場合などにユーザーに通知します。
  • ライフスタイルを選択しましょう。プライバシーを選びましょう。ほうきをお使いください。完全にアナログで、充電する必要もなく、使用者の秘密も絶対に漏らしません。
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