iPhone XやAmazon Echoといった商品を開発する企業に問われる役割は、利便性とセキュリティの妥協点を体系化し、個人の選択肢を制限するような舞台を作ることである。大学などで政治やテクノロジ、人工知能などを議論しているGarry Kasparov氏が個人向けITの課題を考える。
Appleが今年9月、iPhone 8/8 Plusの提供を開始し、続く11月にはiPhone Xを出荷、大きな話題となったのは周知の通りである。それぞれの製品はさまざまな観点で、最近話題の技術を反映している。
最新のものでなくとも、テクノロジは突如として、著しい広がりを見せ、作成者の意図しない存在となってしまう。それはあたかも、研究所で生まれた新種の生物が野に放たれるようだ。そのため、こうした兆候からは、これらの進化が個人消費者のみならず、社会全体に及ぼす機会や課題をうかがい知ることができる。
100%当てはまる訳ではないが、非常によくあるのが、利便性とセキュリティのゼロサムゲームのような状態である。単刀直入に言うと、これはロック画面のことである。
携帯電話のロック解除でPINコードを毎回入力するのは煩わしく、場合によっては、この作業は1日数百回も繰り返される。この戦いの行く末がいかに厳しいものであるか、それを裏付ける事実として、スマートフォンユーザーの実に28%は、ロック画面を使用していないことが調査で明らかになっている。
これはスマートフォンが万が一紛失や盗難に遭うことを考えると… 続きを読む(TechRepublic Japanのサイトに移動します)