現代の子供たちは「デジタルネイティブ」と呼ばれています。これはつまり、「電話」と言えば「固定電話」ではなく「スマートフォン」を意味し、画面を見つめて行う作業はぜいたくなことではなく必要なことである世界に生まれた子供たちを意味します。しかし、とかく私たち親にとって、子供たちのスマートフォンの使用に関する心配は絶えません。
スマートフォンをどの程度まで使用すると不健康なのか? どのぐらいになると行きすぎなのだろうか? そこにはあらかじめ決まったルールのようなものは存在していません。
さらには、健康で安全なスマートフォンの使用に関するガイドライン、特に使用者が子供の場合については誰が責任を持って決定するのでしょうか? 教師でしょうか? 医者でしょうか? 親でしょうか? あるいは公衆衛生の問題として考えるべきでしょうか? やがては、社会全体の中で画面に向かって過ごす時間の使い方について経験によって得られた「ベストプラクティス」が形作られるのだと思います。しかし、まだその初期段階とも言える今、安全への第一歩は、私たち親が、子供に対し、大切な事柄をしっかり教えることから始まるのではないかと思います。
一つ残念なのは、スマホ中毒が現実的な問題であることです。この件については最近ニュースでよく取り上げられており、iPhone が中毒性を持つべく設計されたことを iPhone の当初の設計者が認めたりといった報道もありました。
Common Sense Media が実施した調査によると、調査対象となった親の 59% は自分の 10 代の子供たちがスマホ中毒になっていると考えており、10 代の子供たち自身も、50% が自分自身が中毒症状を持っていることを認めています。そして、子供たちの 70% 以上は、SMS やメールのメッセージに即座に返信する必要があると感じています。
子供を育てることに関して、あらゆる場合に当てはまる最善の指導法は手本を示すことです。子供たちに実行させたいスマホ利用習慣をご自身が親が率先して実行すること。これは非常に大切なことです。なぜなら、子供たちは親のお手本に従うからです。
それでは下記に、ご自身とご家族のデジタル生活において、健全なバランスを保つための 4 つの基本的なヒントを以下にご紹介します。
1.ルールを定める
家族で夕食のテーブルを囲んでいるときなどは、スマートフォンなどを持ち込むべきではない神聖な時間があることを教えてください。親として、私たちは現在、人と人の直接的なつながりの価値をこれまでより重視する必要があります。デジタル世界で過ごす時間が長すぎると、寂しさを感じるようになる恐れがあるため、デジタル世界が現実世界の代わりにはなり得ないことを子供に教える必要があります。
2.限度を定める
ソーシャル メディアを利用していると、時間の経過を忘れがちになります。限度を決めることにより、それぞれがスマートフォンにどれだけ時間を費やしているかを家族の間ではっきりさせましょう。サードパーティ製の家族管理ソフトウェアを購入することもできますが、ほとんどの携帯電話会社は危険なサイトのブロック、使用時間と使用データ量の制限、テキストメッセージの件数制限、特定の電話番号のブロック、使用できない時間帯の設定など、インターネットの利用を許可、監視または禁止するためのペアレンタルコントロール機能を提供しています。
3.中毒について教える
この記事やこの記事でリンクされている他の記事をお子様と一緒に読んで、スマホ中毒の問題について話し合いましょう。現在、この問題がなぜ懸念されているのか説明してあげてください。子供がデジタル生活について何でも自由に話すことができるようにし、スマートフォンの使用時間に責任を持つよう教えることにより、子供の視点や関心事項を把握できます。
4.適切なネチケットを教える
テーブル マナーと同様に、基本的なネチケット (別名「インターネット上のエチケット」) も教える必要があります。オンラインで他人を尊重することと、サイバー空間でのいじめが決して許されないことについて子供たちに話をしてください。
また、見知らぬ人とのチャットは避ける、未知のファイルをクリックしないように注意する、ダウンロードしようとするファイルは必ずダウンロードする前に、送信元やファイルの種類をしっかりと調べ、怪しいものは決してクリックしないなど、安全を維持する方法についてもアドバイスしてください。
お客様のデジタル生活を保護し、被害を防ぐことはアバストの使命です。私たちは世界中で 4億人を超えるユーザーを保護していることに誇りを持っており、最新のサイバー脅威の一歩先を行くために、絶えず技術を強化しています。
弊社では誰もがオンラインの安全を維持する権利があると考えており、その一歩は、オンライン上でユーザーが慎重な行動を取ることから始まります。2018年も忙しい毎日が続きそうですが、皆で力を合わせ、慎重に、そして安全に、スマートフォンを利用するよう努めましょう。