シニア世代にとって、SNSは家族や古くからの友人と連絡を取れる非常に便利なツールです。SNSの普及もあり、インターネットを利用する65歳以上の方は、2000年ではわずか14％だったのに対し、現在は75％にまで上りました。
シニア世代はFacebook、Twitter、Instagramなどのサービスを活用して近況を投稿したり、画像や動画を共有したりすることで、これまで以上に世界と繋がっています。一方、SNSはユーザーに個人情報の提供を求めるため、SNSが原因の個人情報流出には注意が必要です。SNS上のプライバシーを保護するために、以下のヒントをご紹介します。
- 強力なパスワードを設定しましょう
誰も分からないようなパスワードを、全てのSNSのアカウントにそれぞれ設定しましょう。パスワードの流出により、個人情報窃盗の被害だけでなく、金銭的な損害を受ける可能性もあります。アバスト アンチウイルスなどのセキュリティソフトを活用し、アカウントを保護しましょう。
- 公開する画像を賢く選びましょう
プロフィール画像を設定する際、カメラ目線の写真は避けましょう。カメラを直視している画像が、運転免許証やパスポートの偽造に利用される可能性があります。
- 多要素認証を活用しましょう
多要素認証（multi-factor authentication）とは、パスワードと他の認証手段を組み合わせたアカウントへのログイン方法で、プライバシーを強化する最も簡単な方法です。これにより、パスワードに加え、携帯電話番号などのもう一つの認証要素がないとログインできなくなるため、ハッカーによる侵入のリスクを低減できます。スマホ用の多要素認証アプリの中では、Google AuthenticatorやDuo Mobileがおすすめです。また、FacebookやInstagramでの多要素認証は、以下の手順で設定できます。
Facebookアプリで多要素認証を設定する：右下のアイコンをクリックしてプロフィールに行き、右上のメニューから「設定」→「セキュリティ」→「二段階認証」で有効にします。
Instagramアプリで多要素認証を設定する：右下のアイコンをクリックしてプロフィールに行き、右上のメニューから「設定」→「セキュリティ」→「ログインセキュリティ」→「二段階認証」で有効にします。
- 設定を確認しましょう
アカウントの作成、もしくはプライバシー設定の変更から数か月経つアカウントがあれば、個人情報の公開に関するオプションを確認しましょう。どの投稿や情報が、どの友達やフォロワーに共有されるかを設定・制限できます。
- フォロワーを把握しましょう
あなたにフォロー申請をしてきた人を全員「許可」する必要はありません。個人的な写真や情報は、限られた人数にだけ共有する方が安全です。SNS上でのやり取りは、実際に会ったことのある人や、信頼できる知り合いが紹介した人に限定しましょう。
- 近況は賢く投稿しましょう
旅行中に、画像や近況をSNSで共有したい方も多いかもしれません。しかし、投稿のタイミングには注意が必要です。自宅を離れていることを示唆するような投稿は控えましょう。また、1人で家にいるときは、窓が開いている部屋の画像などの投稿は控えましょう。空き巣など、思わぬ被害に遭うきっかけになるかもしれません。
- 位置情報の共有を無効にしましょう
FacebookやInstagramは、IPアドレス（ネットワークに接続されている端末を識別するために割り当てられた番号）とWi-Fiの情報で、あなたの位置情報を特定できてしまいます。スマホの設定アプリから、アプリに共有する情報を制限しましょう。
- SNS上の怪しい文言に注意しましょう
SNSには、「無料」や「大セール」などを強調した怪しい投稿や広告が多く見られます。これらの投稿に含まれているリンクや広告をクリックすると、マルウェアの侵入やアカウントの乗っ取りなど、端末が様々なリスクに晒される可能性があります。怪しい投稿や広告は無視しましょう。
- SNSの「プロ」に相談しましょう
プライバシーをどのように保護しているか、SNSをよく使う家族や友人に聞いてみましょう。ただ、相手が誰であろうと、アカウントのログイン情報や個人情報は極力共有しないようにしましょう。
SNSは便利ですが、様々な危険も潜んでいます。プライバシー設定は定期的に確認・更新し、オンラインで共有する情報には注意しましょう。
この記事は2021年5月3日に公開されたSeniors' guide to social media privacy settingsの抄訳です。
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