米連邦捜査局(FBI)と連邦取引委員会(FTC)の統計によると、シニア層を狙ったサイバー犯罪は増加傾向にあります。2014年以降、このような犯罪が5倍に増加しているほか、被害額は年間6億5000万ドル(約706億円)以上にのぼります。
しかし、適切な知識を身につければ、シニア層でもサイバー犯罪の被害を回避できます。何に気をつけるべきか、どうやって自分のデバイスを守ることができるのか、家族のシニア世代の方と話してみてはいかがでしょうか。
その際、一方的に話すのではなく、話し合うことが重要です。あなたも年下の人に説教されたいとは思わないでしょう。
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お説教ではなく、シニアのご家族が身の回りのことを自分でできるように、説明しましょう。例えば会話のきっかけとして、相手の名前を検索し、ネット上でみつかる情報を見せてみましょう。個人情報を手に入れることがサイバー犯罪者にとってどれほど簡単か、伝えることができます。
一般社団法人シニア消費者見守り倶楽部など、最新の詐欺について発信しているウェブサイトの確認を勧めたり、メールマガジンへの登録を勧めたりすることもできます。対面で会うことができる場合、一緒にウェブサイトを見て、被害防止に役立つ情報を集めましょう。
また、疑わしいメールや広告を発見した際、それが詐欺か否かを自分で判断できない人もいます。あなたが、良き相談相手になってあげましょう。少しでも疑いのあるものに出くわした際はすぐに共有するよう伝え、詐欺かどうかを見分ける手伝いをしましょう。ご家族を助けながら、自然と一緒に過ごす時間を増やすことができます。
最後に、「年配の人はテクノロジーについて何も知らない」と、決めつけないでください。誰にだって、普段使っているツールもあれば、使っていないツールもあるでしょう。シニアのご家族が日常生活でどのようなテクノロジーを利用しているのか、聞いてみましょう。しっかり話を聞くことで、ご家族を守ってあげることができます。
次回は、シニアの方々が遭遇する可能性のある詐欺の種類と、見分け方を紹介します。
この記事は2021年3月3日に公開されたHow to protect your older loved ones from getting scammed onlineの抄訳です。