他人を無断で追跡するために用いられる「ストーカーウェア」。支配的なパートナーや親が被害者のデバイスにこっそりインストールすることで知られるソフトウェアですが、実はストーカーウェア以外にも、ユーザーの追跡を可能にするアプリが存在します。
ほとんどのスマートフォンは、何らかのアプリ、またはOS上でユーザーの位置情報を追跡しています。基本的に位置情報はアプリに不可欠な機能であり、追跡に問題がないことがほとんどです。例えば「マップ」アプリは、ユーザーの位置情報を把握しないと適切な道案内ができません。また、TinderやGrindrのような位置情報を利用したマッチング・アプリにも、同様の機能が欠かせません。
これからご紹介するアプリは、位置情報を特定の人と共有できる機能を備えています。位置情報の共有自体は問題ありません。しかし、自分の位置情報へのアクセスを誰かに許可したことを忘れている場合や、共有していることに気づいていない場合は、注意が必要です。知らないうちに、アプリを使ってストーキングされるリスクがあります。
本ブログでは、ストーカーウェアとして悪用できてしまうアプリを、二回の記事に分けてご紹介します。対処法もまとめて、確認しましょう。
1. 「探す」アプリ
Appleの「探す」アプリは、iPhoneやAirpodsをなくした時に場所を特定できるアプリです。また、「探す」を使って家族や恋人、友人と位置情報を共有することもできます。
ただ、この機能を使う場合は、過去に位置情報の共有を許可した人を把握しておく必要があります。アプリを起動し、自分の位置情報を共有している人を確認し、共有したくない人の名前があった場合は削除しておきましょう。
2. Googleアカウントの共有
あなたの Googleアカウントにアクセスできる人がいる場合、当然その人はあなたのGoogleマップの履歴にもアクセスできます。Googleマップの履歴が閲覧されれば、あなたの現在地や頻繁に行く場所、そしてあなたの行動パターンを知られてしまいます。
このような情報を共有したくない場合、共有相手をGoogleアカウントから外し、アクセスできないようにしましょう。それが難しい場合は、Googleマップの位置情報履歴をオフにするか、設定から位置情報の履歴を削除することができます。
3. Googleマップでの位置情報共有
Googleアカウントを共有していない相手にも、位置情報を知られる可能性があります。Googleマップには自分の位置情報を共有する機能があるため、その機能を使用しているか、確認してみましょう。アプリ内に表示される自分のプロフィールをタップし、 「現在地の共有」をタップすることで、同機能の利用有無と、利用している場合は共有相手を確認することができます。
次回は、SNSアプリなどにおける注意点と対処法をご紹介します。
この記事は2021年3月18日に公開された7 apps you don't think are stalkerware but actually areの抄訳です。