長時間電話していたらスマートフォンが熱くなったことは、多くの人が体験したことがあると思います。あまりに熱くなり、クールダウンするまで機能しなくなった、という経験がある方もいるのではないでしょうか?スマートフォンは何が原因で熱くなるのでしょうか?以下に詳しく説明します。
どれくらいが「熱すぎ」?
スマートフォンはすべて、熱くなることがありますが、危険な熱さかはどう判断するのでしょうか?一般的に、スマートフォンの正常な温度は37°C~43°Cとなっています。熱さがそれ以上になってきていると感じた際は、スマートフォンの使用をやめ、休憩時間を与えましょう。
また、AIDA64やCooling Masterなどのアプリを使用して、デバイスの温度を確認することもできます。 AIDA64は、あなたのスマートフォンに関するあらゆる情報を表示し、Cooling Masterは、スマートフォンが発熱している状態を感知し、原因になっているアプリを停止します。また、CPUにおける発熱を感知するCPU-Zというアプリもおすすめです。
そもそも、スマートフォンはなぜ熱くなるのでしょうか?
このような現象が起こる理由はいくつか考えられます。
ハードウェアの不具合
スマートフォンが熱くなってきた際には、バッテリー、CPU、画面の3か所をチェックしましょう。
まずは、バッテリーを確認してみましょう。熱がスマートフォンの背面から出ている場合、バッテリーの不具合の可能性があります。近年、リチウムイオン電池は非常に強力になっており、そのため時々熱くなります。高温によって、バッテリーの有機溶剤が放出され、発火する可能性もあります。250万台がリコールされたSamsung Galaxy S7も、欠陥のあるバッテリーが原因で爆発したことが報道されました。
画面から熱が発されている場合は、スマートフォンのCPUまたはGPUが原因かもしれません。これらはいずれもスマートフォンの動作の副産物として発熱するため、プロセッサに負荷がかかると、発熱量も高まります。
スマートフォンの底面から熱が出ている場合は、充電ユニットに問題がある可能性があります。
文字通り、熱すぎて手に負えないスマートフォンには、ほかにも以下の原因が考えられます。
ゲームのやりすぎ
PC同様、スマホゲームはCPUとGPUに負荷をかけます。ゲームをする頻度が低い場合、スマートフォンが壊れることはありません。しかし、数時間にわたってゲームをする場合は、こまめにスマートフォンに「休憩」を与えることをおすすめします。
バックグラウンドアプリが多すぎる
アプリを開く際、それまで使っていたほかのアプリは終了しているわけではなく、背景でアクティブのままになっているのです。バックグラウンドで動作するアプリが多ければ多いほど、それらを維持するため、システムの動作が難しくなります。一般的に、背景で動作しているアプリが問題になることはありませんが、バックグラウンドアプリを終了にすることで、スマートフォンへの負荷を減らすことができます。
動画を長時間見ている
残念ながら、YouTubeやNetflixもゲームと同様、スマートフォンに負荷をかけます。画面が長時間つきっぱなしで、GPUを使うアプリは、デバイスが発熱する原因になるのです。
設定が最適でない
画面が明るい、ウィジェットが多い、3Dのロック画面やホーム画面を使用している、長時間音楽を聴いている・動画を再生しているなどは、スマートフォンのパフォーマンスにとって大きな負担となります。スマートフォンが熱くなってきたら、設定を確認してみましょう。
直射日光の当たる場所にスマホを置いている
車のダッシュボードなど、太陽光が当たる場所に置きっぱなしにしないようにしましょう。
アプリやOSのバグ
アプリやOSのバグは、スマートフォンの発熱や誤作動の原因になることがあります。スマホアプリは、さまざまな設定やOSにて使用できるように開発されているため、デバイスによって性能が異なる場合があります。このようなことを防ぐには、アプリを定期的にアップデートしましょう。
スマホがマルウェアに感染している
スマートフォンが熱くなる原因のなかで、最もスマートフォンの故障につながる可能性の高いのが、マルウェアです。マルウェアはアプリを通してスマートフォンに侵入し、CPUとメモリを感染、スロットリングし、高熱を発生させます。
BitcoinやEthereumのような暗号資産も原因となる可能性があります。暗号資産の爆発的な人気に伴い、高度な処理能力が必要な「マイニング」も増加しています。ハッカーが被害者のシステムの処理能力を乗っ取り、より簡単にマイニングを行う「クリプトジャッキング」も増加しており、ランサムウェアよりも強力な脅威になりつつあります。
次回は、熱くなり過ぎたスマートフォンを冷やす方法と、スマートフォンの発熱を防ぐ方法をご紹介します。