ネット上での「シェア」について、子どもと話し合いましょう

Emma McGowan 8 1 2021

オンラインでどのような画像や情報を共有しても良いか、家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

子どもも大人も、ネット上で情報や画像をシェアすることは当たり前になってきています。特に最近はオンラインで過ごす時間が増えており、アバストの調査によると、日本の保護者の51%が外出自粛期間中、子どものインターネットの利用時間が以前より増加したと回答しています。

インターネット上でシェアされるものが増えることは悪いことではありませんが、何を共有して良いのか、共有してはいけないのかについて、一度家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。家族で話し合い、ルールを設定することについて、心理セラピストで作家のキャサリン・ニブス氏(Catherine Knibbs)のアドバイスを紹介します

「おばあちゃんが見たらどう思う?」

ニブス氏によると、多くの家族が設定している一般的なルールとして「おばあちゃんテスト」という簡単な方法があります。それは、「おばあちゃんがこれを見たらどう思う?」と子どもに聞いてみることです。何がオンラインでシェアするにあたって適切で、適切ではないかを子どもたちが判断するのに役立ちます。

ウェブサイトやアプリの安全性を確認しましょう

子どもたちがどのウェブサイトやアプリが安全か理解しておくことも重要です。

ニブス氏は次のように述べています。「子どもたちがどのようなプラットフォームを利用しているのか、安全性を保つためにどのような手段があるのかについて話し合いましょう。議論を行うために、使用しているプラットフォームについて、あなたも子どもも勉強する必要があります。」

また、ニブス氏は、必ず削除できるとわかっていればシェアしても問題ないと伝えることを推奨しています。「どこで共有しているのか、誰と共有しているのか、削除できるかどうかを投稿者本人が完全にコントロールできるのであれば、共有しても問題ありません。」

さらに、投稿した情報や画像を削除してほしい場合についても家族で考えましょう。

不適切な自撮りは違法の可能性も

子どもがティーンエージャーである場合、性的な画像をやり取りしている可能性があります。たとえ自分自身で撮影した写真だったとしても、性的な写真やメッセージを送る、セクスティングを未成年者が行うことは違法行為とみなされる可能性があります。海外では、未成年者がパートナーにそのような画像を送ったり、他の未成年者と共有したことで、児童ポルノの頒布として起訴されたケースもあります。

なぜこのような画像をシェアしてはいけないのか、子どもたちに理解してもらうのは難しいかもしれません。子どもがこのような写真を送ることに抵抗がない、今のパートナーとずっと一緒にいると考えていることが問題だとニブス氏は指摘しています。

セクスティングはデジタル時代における安全性に関する、より大きな議論につながりますが、子どもたちに考えさせるきっかけにもなります。ニブス氏は、子どもたちがこのような状況を自分で対処できるようになるには、「半年後にこの写真を見たらどう思うか」と問いかけることを提案しています。

インターネット上のものは永遠に残ります

子どもを怖がらせることはおすすめしていないものの、インターネットに載せたものは永遠に残ることを伝えることもニブス氏は推奨しています。

ニブス氏は次のように述べています。「子どもが親の歳になったときも、今シェアしようと思っている写真はインターネット上に残ります。それくらい長くこの写真が残っていることに対してどう思うか聞いてみましょう。」

外出する機会が少なくなり、インターネット上で過ごす時間が増え、その結果シェアするコンテンツが増えるのは自然な流れであり、懸念しすぎる必要はありません。しかし、子どもとのインターネット上での安全に関する話し合いは継続的に行いましょう。

この記事は2020年11月3日に公開されたHow to talk to your kids about sharing online during Covidの抄訳です。

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