Instagramでフォローしている友人が突然、暗号資産について投稿し始めているのを見たことはありませんか?友人のアカウントが詐欺師に乗っ取られているかもしれません。このようなアカウント乗っ取りは、アカウントの所有者にとって面倒なだけでなく、本人や他のユーザーへの詐欺に繋がることもあります。
最近Instagramで拡大している詐欺の手法と、詐欺の防止策をご紹介します。
最近Instagramで拡大している詐欺の手法は?
暗号資産に便乗した詐欺は、多くはフィッシング詐欺の一種で、Instagramだけでなく、他のSNSでも横行しています。具体的には以下のような手口がよく見られています。
アカウントのロックアウト
詐欺師は、既に乗っ取られたアカウントを利用して、DMやコメントを通して標的に悪質なURLを送ります。標的がそれにクリックすると、アカウント情報が詐欺師に渡ります。詐欺師はその情報を使ってアカウントにログインして、パスワードなどを変更し、標的がログインできないように「ロックアウト」します。その後、アカウントと引き換えに暗号資産で身代金を要求します。
暗号資産への投資の勧誘
暗号資産への投資支援をうたう詐欺もInstagramでよく見られています。詐欺師は、暗号資産に関する理解が一般社会では浸透していないことを利用して、講師や専門家を装い、ウオレットの設定方法や投資に関するアドバイスやサポートを提供します。しかし、その対価として巨額な手数料を請求したり、ユーザーの暗号資産を盗んで姿を消したりします。
「すぐに大儲けできます」とうたう投稿
あなたの知り合いが突然、RayBanのサングラスなど、高級品のセールをInstagramで宣伝しているのを見たことはありませんか?詐欺師は、アカウントを乗っ取り、偽のセールの告知とともに悪質なリンクを投稿し、その人のフォロワーや友人にフィッシング攻撃を仕掛けているのです。現在、その手口は暗号資産の人気に便乗して、「暗号資産に投資してすぐに大儲けしよう」といった内容と悪質なリンクを拡散し、多くのユーザーのデータを盗んでいます。
Instagramで詐欺に遭わないためには?
- リンクを絶対にクリックしない
誰かがDMやストーリーズで怪しいリンクを共有した場合、絶対にクリックしないでください。クリックすると、あなたの個人情報が盗まれたり、デバイスにマルウェアがダウンロードされる可能性があります。
- 唐突な連絡を疑う
フォローしていない人や、長い間連絡を取っていない人からメッセージ来た場合は、詐欺だと疑いましょう。友人から怪しい連絡が来た場合は、その人だけが知っているような質問をして、本人であることを確認してください。
- 二要素認証を設定する
Instagramで二要素認証を設定して、アカウントを守りましょう。IDとパスワードとは別に、認証コードをSMSや認証アプリから受け取ることで、アカウントの乗っ取りを阻止できます。
- アンチウイルスを使う
アバスト無料アンチウイルスなどを使えば、Instagramでの詐欺などの攻撃からあなたの個人情報やデバイスを守ることができます。
Instagram上の詐欺に遭ってしまったら?
詐欺は誰にも起こりうるもの。遭ってしまった場合、以下のことを行いましょう。
- アカウントを復元する
Instagramのヘルプセンターに記載されているアカウントの復元の手順に従って、アカウントを元に戻しましょう。
- パスワードを変更する
アカウントを復元できたら、すぐにパスワードを変更してください。アカウントは乗っ取られていないが、個人情報を渡してしまった、という場合でも同じです。ユニークで強力なパスワードを使ったり、パスワードマネージャーを使ってみてはいかがでしょうか。
- 詐欺をしっかり記録する
詐欺師から来たメッセージ内容や詐欺師のアカウント情報など、相手の情報や犯行が分かるようなものを記録することが大事です。可能であれば、Instagramに報告しましょう。Instagramが詐欺師を特定するのに役立ち、さらなる被害を防ぐことができます。
- 詐欺師をブロックする
詐欺師の犯行を記録したら、すぐにブロックしましょう。
- 詐欺について投稿しましょう
短い文章でも良いので、あなたの友人やフォロワーに詐欺が拡散していることを知らせましょう。被害を抑えることができます。
Instagramで乗っ取りや詐欺に遭うと、友人に広く知られてしまい恥ずかしいですよね。被害に遭わないように、リンクにクリックしないことが何よりも大切です。
この記事は2022年6月9日に公開されたHacked Instagram accounts are scamming usersの抄訳です。