ダークネットについてご存じですか?

Michal Salát, 2019年12月10日

深層ウェブ、ダークネットという言葉を聞いたことがあるかもしれません。深層ウェブとは何でしょう?ダークネットとは? そこには何があるのでしょう?

深層ウェブは、しばしばダークネットと混同されます。この2つは似ている点はあるものの、同じものではありません。深層ウェブとダークウェブには、明確な境界線があります。

深層ウェブとダークネットの違い

深層ウェブ(Deep Web)とは、基本的に隠されていて、GoogleやBingのような検索エンジンではアクセスできないウェブページやフォーラム、オンラインショップなどを指します。ただし、標準のHTTP/HTTPSプロトコルを使用しているため、Chrome、Edge、Firefoxなどの一般的なブラウザーで見つけることができます。

深層ウェブ同様、ダークネット(Dark Net)も隠されており、検索エンジンではアクセスできません。ただ、深層ウェブと異なる点として、ダークネットにアクセスするためには Tor ブラウザーという特定のソフトウェアが必要です。

深層ウェブとダークネットは、違法な商品やサービスの提供に頻繁に悪用されます。麻薬、武器、マルウェアや、なんと殺人サービスでさえ購入できてしまいます。ダークネットは多くのノードと暗号化を含むTorネットワークでカバーされており、匿名性が高いため、多くのサイバー犯罪者に利用されているようです。しかし流出した情報から、アメリカ国家安全保障局(NSA)がTorユーザーを追跡できる可能性があることも分かっています。

ダークネットを探索してみると・・・

初めてダークネットにアクセスした際にまず気づくのは、操作のしにくさです。これは、私たちが普段利用しているウェブサイトのようにインデックスされておらず、アドレスを覚えるのがはるかに難しいためです。ウェブページがインデックスされる前の、インターネットの初期の時代を覚えている方々は想像がつくでしょう。

ダークネットでは、単に「google.com」のようなアドレスを入力することはできません。訪問したいサイトにアクセスするには、長く複雑なURLを入力する必要があります。例えば、「Hidden Wiki」というウェブサイトにアクセスする場合、「kpvz7ki2v5agwt35.onion」と入力します。

ダークネットにも検索エンジンはいくつか存在しますが、GoogleやBingで検索した結果とは全く異なります。「Hidden Wiki」は、利用可能なサービスの一部を分類してくれているため、ダークネット初心者にとって役に立つサービスです。

合法なのか、違法なのか?

銃、ポルノ、海賊版ソフトウェア、麻薬など、違法なものが多く流通している一方、ダークネット上にあるすべてのものが違法とは限りません。ダークネットのもともとのコンセプトは、プライバシーを確保しつつ情報を提供すること、そして検閲を回避することでした。アート、書籍、写真、ビデオなど、合法なコンテンツでありながら、政府の規制により特定の人々に対して検閲または禁止されているものもあります。また、ダークネットは反体制派や内部告発者、ジャーナリストにとって安全なコミュニケーション手段でもあります。

ただし、ダークネットを探索するときは、規制のない無法地帯であることを意識しましょう。購入したものが安全であることや、本物であること、さらには実際に届く保証もありません。居住国では禁じられていて、法律に違反する可能性があるコンテンツのダウンロードや商品の購入も、簡単にできてしまいます。もちろんアンチウイルスによってブロックすることができますが、通常のインターネットと同様、ダークネットにもマルウェアが潜んでいます。

ダークネットは、現実世界でいえば、犯罪者が多く集まる治安の悪い地域のようなものです。治安が悪い地域にも善良な人はいますが、ダークネットを探索中は詐欺などに巻き込まれる可能性が高くなります。ダークネットへアクセスする際はくれぐれもご注意ください。

この記事は2017年4月27日に公開された Diving into the darknetの抄訳です

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