私の母はテクノロジーに精通していません。90年代、CDを裏返してB面を聴こうとしていたような人です。
だからといって、完全にオフラインで生活しているわけではありません。FaceTimeをしたり、Netflixを見たりしており、彼女に合った方法でデジタルの世界を取り入れています。
しかし、私は母がインターネットを使用していることに関して安心できません。そこで、母がオンラインで自分のアイデンティティを守るための理想のセキュリティソフトウェアとはどのようなものか考えてみました。
全米高齢者協議会(NCOA)のCEOであるラムゼイ・アルウィン氏(Ramsey Alwin)は、理想のシニア層向けのセキュリティソフトは、若年層向けのものと大きな違いはないと言います。「シニアの方々は、ほかの消費者と同様、分かりやすくて使いやすいソリューションを求めています。」
「シニアの方々も、デジタルアイデンティティを守ることについて興味を持っています。年齢に関係なく、数多くのウェブサイトやアプリのアカウントを管理するのは大変です。ストレスや不安を解消するようなセキュリティソリューションは、すべての年齢層に支持されるでしょう。」
またアルウィン氏は、シニア層の方々をひとつのグループにまとめてしまうのは間違いだと言います。皆さんも、父は最新のデバイスを購入したがるが、母はしょうがなくiPhoneを使っている、という方もいるのではないでしょうか?
アルウィン氏は次のように述べています。「人々のニーズやテックリテラシーのレベルはさまざまです。他の消費者と同じように、シニア層も一様ではありません。」
しかし、年齢を重ねるごとに、アクセシビリティ上の課題も生まれてきます。
アルウィン氏は、シニア層にも使いやすいソリューションには、次のことを提案しています。「多くのシニア層が抱える視覚ニーズに応えるために、小さい文字や明るい色の文字の使用を避け、背景と文字に十分なコントラストを作りましょう。また、画像には必ず代替テキストを入れ、行動を促すためのボタンは明確で一貫性のあるものを使用しましょう。また、聴覚障害者のために、すべての動画に字幕をつけましょう。」
究極のデジタルアイデンティティのセキュリティ対策は、ユーザーのインターネット利用の邪魔をしない、シームレスなものになると思います。一つの安全なパスワード、または生体認証で、ほかのパスワード、クレジットカード、重要書類など、あらゆるものにアクセスできるようになるでしょう。
この理想のセキュリティソフトウェアが登場するのを待っている間、お母さん・お父さんのオンラインアイデンティティを守るには、デバイスへの負荷が少ない軽量なセキュリティソフトウェアを導入することをおすすめします。