7月1日「国民安全の日」は、産業災害、自然災害等、増大するさまざまな災害に対する意識を高め、国民運動の展開を促進する記念日です。アバストは、インターネットが生活インフラとして定着している今こそ、そこに「デジタル災害」への意識向上も必要と考えます。
アバストは6月29日(水)、「デジタル安全大使」就任式を開催。個人向けデジタルセキュリティおよびプライバシー製品のグローバルリーダーとして、インターネットをより安全に使うヒントや個人情報保護法の改正を機に取扱いが厳しくなったインターネットCookieに関する啓蒙を行いました。
報道陣も列席する中、開催されたアバスト「デジタル安全大使」就任式
安全への想いを一つに、河北麻友子さんがアバスト「デジタル安全大使」に就任
アバスト ソフトウェア ジャパン社長の藤本善樹から、アバストの企業活動について概要説明があった後、いよいよ「デジタル安全大使」の就任式へ。大使に任命されたのは、女優業の傍ら、女性限定サロンを運営するなどオンラインでの情報発信を積極的に行っている河北麻友子さんです。
河北さんが登壇すると、会場からは大きな拍手が。そして藤本社長から授与されたのは、何とお菓子のクッキーでできた任命書。イベントのメインテーマであるCookieにちなんだ粋なはからいに、河北さんも「すごくいい匂い。美味しそう!」と笑顔が弾けました。
就任の決意をお聞きすると河北さんは、「インターネットは今の時代に欠かせないものですし、私も色々なことをSNSで配信しているので、『安全大使』に任命していただきとてもうれしく思います。皆さんも私と一緒に少しずつ正しい知識を学んでいただきたいです」と語ってくれました。
河北麻友子さんには、Cookieにちなみお菓子のクッキーでできた大使任命書が
「デジタル災害」を防ぐために、一人ひとりがセキュリティのリテラシー向上を
就任式後は、藤本社長と河北さんのトークセッションが繰り広げられました。まずは、河北さんに事前にご回答いただいた「サイバーセキュリティ感度診断テスト」の結果をもとに、「デジタル災害」から身を守るための基本確認です。
この診断テストで河北さんは、10点満点中6点を獲得。「え~っ!中途半端な点数ですね」と肩を落とす河北さんでしたが、藤本社長からは「私も満点が取れない位ですので、とても優秀だと思いますよ」という優しいフォローが。
その上で藤本社長は、「パスワードの使いまわしは厳禁。使いまわしてもいいコアパスワードと、サービス毎に変える識別子に分ければ整理して管理できます」とアドバイスします。また、メールで送られてきたリンクをクリックする際は、「送られてきたメールアドレスの@マーク以下のドメイン名が、その会社のドメインと同じかどうかをチェック。サイトのURLもきちんと確認しましょう」と話します。「なるほど!コア部分は共通化して個々の識別子だけメモしておけばパスワード管理も簡単になりますね。見知らぬリンクへの対応も、とても勉強になりました」と、河北さんも感心しきりでした。
多くの人が気づいていない、Cookieが及ぼすプライバシー漏洩の懸念
トークセッションでは、昨今注目を集めるインターネットCookieの機能性やその種類、リスクについて理解を深めるため、「理解度チェック」も実施しました。第1問は、「ウェブサイトにアクセスしたユーザーに関する情報を保存する仕組みを何というでしょう?」です。河北さんは「Cookieですよね」とさすがの即答でしたが、アバストが日本のインターネット利用者1,000人を対象に行った調査によると、「Cookieが何であるか?」という問いに対し「よく理解している」と回答したのはわずか13%でした。
インターネットCookieをメインテーマに繰り広げられたトークセッション
第2問目は、「Cookieは、大きく分けると2種類ありますが、何Cookieと何Cookieでしょうか?」という質問。答えは、ウェブサイト運営者が発行するファーストパーティーCookieと、サイト上の広告主が発行するサードパーティーCookieですが、アバストの同調査では「Cookieが何であるか知っている人」のうち、86%が知らないと回答。河北さんも「良いCookieと悪いCookie?」という答えでした。
続いては、第3問。「Cookieを適切に管理しないとどのようなリスクがあるのでしょうか?」という質問に対し河北さんが「個人情報が漏洩し悪用されてしまう」と正解。Cookieの種類によってはブラウジング体験の向上などの利点がある一方で、サードパーティーCookieについては本人の能動的な同意なく個人の行動データがパーソナライズ広告に利用されていることや、将来的な人権侵害への利用などの懸念から、規制の動きが世界的に高まっています。日本でも2022年4月1日に改正された個人情報保護法によって、第三者に渡った場合に個人を特定される可能性があるなら利用許諾を得ることが必要になるなど、取扱いがより厳しくなりました。
アバストの同調査では、「Cookieを削除したことがある」と答えたのはCookie認知者のうち約半数(47%)。ファーストパーティーCookieだけを許可するブラウザの設定方法について知っている人は2割以下(17%)にとどまり、Cookieの具体的な管理方法に対する理解不足が浮彫りになりました。
また、「クッキーを許可する理由」については、54%の人が「すぐにサイトを見たいから許諾する」と回答しました。これには藤本社長も、「気持ちはわかりますが」と苦笑い。また河北さんも「OKしないとサイトを見れないのではと勘違いしていました」と語りました。
こうしたCookie利用の実態に藤本社長は「Cookieの利用に関する同意取得が企業に課せられるようになったとはいえ、一人ひとりが、行動データは自分のモノだという自覚を強く持ち、プライバシー情報がどのように使われる可能性があるのかを理解した上で適宜許諾の判断を下すようになってほしいですね」と警鐘を鳴らします。「疑問も持たずに同意していましたが、そうしたリスクを理解した上でCookieを利用することの大切さを実感しました」と河北さんも語りました。
インターネットへの生活の依存が高まるにつれ、個人の持つプライベートな情報はインターネットで様々な企業や団体に管理されるようになっています。個人情報保護法の改正によって強化されるプライバシー保護はごく限られていますので、自分の身は自分で守るという認識がより必要な時代になっています。アバストは、これからも無料アンチウイルスをはじめとしたソリューション提供で、「すべての人のデジタル上の自由を守る」環境づくりをサポートしていきます。
関連ブログ: