あなたが亡くなったあと、SNSアカウントはどうなるのか、考えたことはありますか?SNSのほかに、オンラインバンキング、証券、住宅ローンなどのオンラインアカウントはどうなるのでしょう?
ある調査によると、71%の人が自分の死後、パートナーや家族が自分のアカウントにログインし、操作できるようにしたいと回答しています。一方、そのための準備を行っている人はわずか29%でした。多くの人が、身近な人が亡くなったあと、その人のアカウントにどのようにアクセスすれば良いのか、わからない状態なのです。
亡くなった人のアカウントへのアクセス方法は、サービスによって異なりますが、共通要素もあります。このブログでは、亡くなった人のオンラインアカウントにアクセスするために必要な段取りをご紹介します。
1. 死亡診断書のスキャンを入手する
多くのオンラインサービスは、亡くなった人のアカウントへのアクセスを許可するためには死亡診断書のスキャンの提示を要求します。死亡診断書は役所に提出しなければならないため、提出前に、コピー・スキャンを取っておきましょう。
2. 遺言書を取得する
SNSも金融機関も、本人が死亡したことを証明するだけでなく、アカウントや口座にアクセスする法的権利を持っていることの証明を要求します。多くの人は、遺言書にて法的権利を渡したい人を指定します。
ご注意いただきたい点として、遺言書を取得できるのは相続人、受遺者・遺言執行者や、その人の親権者や成年後見人などの法定代理人だけです。もしあなたがこれらではない場合、この条件に当てはまる人に状況を説明するか、アカウントへのアクセスを手伝ってあげましょう。
遺言書を取得するために必要な書類などについては、遺言書保管所に確認しましょう。
3. オンラインサービスの運営会社に連絡する
SNSやその他IT企業は、誰かが亡くなった後のアカウントへのアクセスに関するプロセスをそれぞれ設けています。多くの人がアカウントを持っている、代表的なサービスのプロセスは以下の通りです。
銀行などの金融機関は、IT企業のように自動化されたプロセスがないことが多いため、各機関に連絡し、アカウントにアクセスするために必要な手順や書類を確認しましょう。
自身の「死後プラン」を作りましょう
あなたが亡くなったあと、残された家族が各サービスの運営会社に連絡する手間を省きたい場合は、オンラインアカウントの処理方法について、計画を立てておくこともできます。
あなたのオンラインアカウントをどのように扱うかについて、「死後プラン」を作成するための手順をご紹介します。
- あなたのオンラインアカウントを死後どう扱ってほしいかについて、家族やパートナーと話し合いましょう。
- あなたが持っているオンラインアカウントをリスト化し、各アカウントのログイン情報(メールアドレス、ユーザー名、パスワードなど)も記載しておきましょう。なお、遺言書は家族の間で幅広く公開されることもあるので、遺言書にはこの情報を含めず、別の書類としてリストを作りましょう。
- リストは、あなたの死後にこの情報を必要とする、あなたのパートナーや家族が簡単にアクセスでき、かつ安全な場所に保管しましょう。リストの場所は、その人や、遺産管理弁護士や遺言執行者にも伝えておきましょう。
- 新しいアカウントを作成したとき、もしくは古いアカウントを削除したときなど、定期的にリストを更新しましょう。
大切な人が亡くなったあと、その人のオンラインアカウントのことまで考えが行かないほど、心身ともに難しいもかもしれません。このようなプランを作っておくことで、大変な時期に家族やパートナーの負担を少しでも減らすことができます。