リモートワークで終業後、「オフ」になれていますか?| 禅僧で精神科医の川野泰周氏に聞く

Avast Blog 23 12 2021

アバストの最新調査では、終業後に仕事の連絡、確認、作業を行わず、完全に「オフ」になることができているリモートワーカーは半数以下であることが分かりました。

長く続いた外出自粛も終わりが近づいてきているようですが、まだテレワークを続けている方も多くいるのではないでしょうか。

仕事が終わったあと、「オフ」になれていますか?

アバストの最新の調査によると、終業後に仕事の連絡、確認、作業を行わず、完全に「オフ」になることができているリモートワーカーは半数以下(46.1%)で、
17.6%は完全に「オフ」になることはないと答えています。

Frame 1

仕事が終わった後、完全に「オフ」になることができていますか?

また、「オフ」になれていない多くの人は仕事のメールやチャットの確認だけでなく、それらに返信したり、依頼に対応したりするなど、アクティブに業務をしていることが明らかになりました。

Frame 2仕事が終わった後、完全に「オフ」になれないとき、どんな業務をしていますか?

終業後はリラックスしたり、家事などほかにやらなければならないことに取り組んだりして、切り替える人が多いものの、仕事関連の通知を無視しているのは13.6%通知を消しているのはわずか8.1%にとどまっています

Frame 3仕事が終わった後、どのように「オン・オフ」の切り替えをしていますか?

テレワーク中のストレス発散

Frame 4テレワーク中、どのようにストレス発散をしていますか?

さらに、「テレワーク中、どのようにストレス発散をしているか(していたか)」という問いに対して、半数以上(59.2%)が「インターネットやアプリを使う」と回答し、「テレビやNetflixを観る」と答えた20代と30代の若い世代も多かったことから、インドアでリラックスしてストレスを発散する人が多いことがわかりました。

テレワーク中にバーンアウトしないためには?

終業後に「オフ」になれない日が続くと、仕事とプライベートの境目が薄れて、バーンアウト(燃え尽き症候群)を引き起こしてしまうこともあります。マインドフルなテレワークの仕方について、禅僧で、精神科医でもある川野泰周氏に伺いました。

川野泰周氏

Kawano

 

 

 

 

臨済宗建長寺派林香寺住職。RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニック副院長(精神保健指定医・精神科専門医・産業医)。2005年慶應義塾大学医学部医学科卒業後、慶應義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて禅修行。2014年に住職を拝命し、以降寺務の傍ら都内及び横浜市内のクリニックで診療を続け、マインドフルネス実践による心理療法に取り組む。

テレワーク中、バーンアウトしないためのポイント

  • 頻繁に休憩を取りましょう:オンライン会議は対面の会議より疲れる、と感じている方もいるのではないでしょうか。会議や作業の合間にストレッチしたり、瞑想したりして、気持ちをリセットしましょう。可能であれば、25分働いたら5分休息を取る「ポモドーロ・テクニック*」がおすすめです。

  • 瞑想は毎日続けて、習慣化しましょう:瞑想などのマインドフルネスを日常生活に取り入れると、発想力や集中力が高まります。瞑想は習慣化することが大事です。まとまった休憩時間が取りづらい方は作業の合間の数分間だけ、または終業後の「オン・オフ」に切り替えの際に、瞑想してみてはいかがでしょうか。

    「瞑想」と聞くと、静かな空間で自分の呼吸に集中する「呼吸瞑想」のイメージが強いかもしれませんが、パソコンやスマートフォンから、せせらぎや波の音などの環境音を流すのも効果的です。部屋の電気を暗くし、好きなアロマやお香をたいて瞑想することもおすすめです。アプリなどを利用した「ガイデッドメディテーション」や、飲み物や食材を味わいながら行う「食べる瞑想」などもあり、実践方法はさまざまです。自分が一番瞑想に集中できる方法を探ってみましょう。

  • 休憩中、スクリーンを見ないようにしましょう:ある研究では、スクリーンがついていなくても、スマートフォンが視界の中にあるだけで幸福度が下がる、という結果が出ています。休憩時間に視界の片隅にデジタルデバイスが見えると、仕事のタスクを思い出してしまうこともありますよね。息抜きの時間にはスクリーンが見えないところで瞑想して心の疲労を解消したり、運動したり、散歩に出かけたりして、体に刺激を与え、血流を良くし、脳に酸素を与えましょう。

  • 一日の終わりに、空を見上げましょう:スクリーンは脳への刺激が激しく、終業後の気持ちの切り替えとしてテレビやYouTubeを見ると、脳の疲労がさらに進んでしまう可能性も。一日の終わりには空を見上げて、視点を遠くに持っていき、心を休めましょう。雲の形を何かの物に例えてみるなど、子どもがやるような遊びをやってみるのも良いかもしれません。近所に公園、海、森などの自然がある方は、散歩に出かけることで気持ちをリセットすることもおすすめします。

    *「ポモドーロ」とはイタリア語で「トマト」を指し、考案者が愛用していたトマト型のキッチンタイマーが由来となっています。ポモドーロ・テクニックは、25 分間 = 1 ポモドーロを集中して取り組み、その後に短い休憩を取る手法です。

アバストからのアドバイス

今後もリモートワークを続ける方は、仮想プライベートネットワーク(VPN)を利用しましょう。セキュリティ対策を徹底することで、情報漏洩のリスクを減少し、リモートワークのストレスを減らすことができます。

アバスト セキュアライン VPNはこちらよりダウンロードいただけます。

アバストでは、快適なテレワークのための企業・従業員へのアドバイスも公開しています。詳細は以下のブログをご覧ください。


調査について:

本調査は、アバストが楽天インサイトに委託し実施したもので、日本国内の20~69歳のインターネット利用者1,000人を対象に、2021年8月~9月にインターネットによるアンケート調査として実施されました

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